まずは小机、雲松院へーー横浜下町10月10日午後の放浪 1

寒暖の変化について行けない。体温の調節が思うようにゆかず、前の晩からまた風邪ぎみでフラついてはいたが、寝転がっていても隣のマンションの足場組み立てほかで騒がしいので、昼メシも食わぬまま家を出たのは昨日のこと。行先など決められはせずに、足の向くまま。

ここ新横浜の線路向こうにはラブホテル街が50年ほど続いている。東海道新幹線が開通した当時、駅の近辺にはその手の建物しかなく、小学生だった我々悪童どもは、何かと話題にしたものだった。

それらホテルは、主な地区はすっかりビジネス街となった現在も続いていて、新興のマンションとともに、独特のビル群をなしている。

そのただ中にある公園のベンチにぼんやり座っていると、こちら同様に行き場がなかったり、孫を遊ばせている老人とともに、愛人か誰かを待つサラリーマンが混じることもある。

きのうも実直そうな中年男が意外なことにタバコを何本も吸い散らかしていた。それを咎める気も起きない。電話をかけているなと見ていると、急に荷物をまとめて立ち上がる。その先、公園前の小さなスーパーマーケットの方には同年配で肉付きのよい婦人が佇んでいるのだった。

素人風の地味な格好だったが、間柄を想像しても詮ないので、こちらも立ち上がって反対側に向かった。

そうすると、小机の方にゆくしかない。婆さん食堂の『桜家』で玉子丼でも作ってもらうか、新しく出来たイートイン/角打ちで一杯やるか、酒は飲みたくないな……などと思いながらバス道を行く。

いつも立ち寄る曹洞宗のお寺、雲松院で柿の葉の色づき具合を眺めていると、「こんにちは」と声を掛けてくれる方がいて、振り返ると、掃き掃除をされていたらしいご住職のようだった。

すでに2時近いというのに、何も食べたくない。

暑いので小机城址の方にある金剛寺まで足を延ばす気も起きず、電車で隣町に移ろうとするのだった。隣といっても、菊名か大口かその先か、あてはないのだった…。


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