秩父さくら旅――そういえば長泉院は札所第二十九番

三日目はどこに行こうかと前の晩に観光案内を眺めていた。すこし三峰山のほうに入ったところの長泉院とその近所が枝垂れ桜で名高いらしい。「花開いていてもいなくても、田舎道を歩ければいいや」と、出かけることにした。天気もよさそうだから、のんびりいきたい。

七時過ぎ、秩父鉄道の浦山口駅に降り立ってみると、なんと、この駅には来たことがあるのに、目が醒める思いがした。降りたのか乗ったのか、覚えはないのだが。札所めぐりの終盤だったろう、この地域からして。

巡礼の苦労など、とうに忘れていた。

いま記録をたどってみると、確かに来ていた。四年前の5月20日。驚くべし、朱印代が2,100円ともある。七か寺を巡っていた。

朝一番で家を出発、西部秩父駅に8時過ぎの到着。ご朱印帳からこの日巡ったお寺をたどると、駅からバスで荒川に出て、そこからは歩いて川をさかのぼるようにお寺を経めぐったとみえる。

当時は日のあるうちにできるだけお寺を巡っておくのが第一の目的だったので、どういう経路と時間で回ったかを書き留める余裕などなかった。

日誌には15時53分浦山口発とあるので、長泉院がこの日の締めくくりだったのだろう。この間の記録は空白。

巡礼の旅を幾度も辿る方もいらっしゃるが、こちらはとうていそのような気力体力の余裕がない。坂東三十三観音を14年かけ、秩父三十四ヶ所を2年間で巡って、精根尽きている。あの一連の体験はあまりに重く、繰り返すことなど思いもよらないのだ。

さて長泉院。たしかに覚えている。仰々しい山門などなく入りやすく明るい参道から新しい寺務所を経た右手にある本堂。しかし朝もまだ早く、この先の予定も制約もない。ゆっくりとお寺の境内で過ごすことのできるありがたさを思わざるを得なかった。

庭の造作からみて、ご住職は「花の寺」になさりたいお気持のようで、これからは各所に植えられた牡丹の開花が楽しみになる。春になって新しくすっくと伸びた茎の清々しさ、葉を広げている様が頼もしい。生命の勢い、とでもいうべきなのだろう。

ちょうど庭園を見回っていらっしゃったご住職に伺うと、ふつうは5月の連休頃が見頃とのことだった。

白木蓮も梅も同時に花をつけ、枝垂れ桜はようやく開き始めていた。

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