テーマ:独り住まい

捨てるものなんて、ないさ!ーー出し殻は佃煮に、それを煮た鍋でウドンの汁を;ウチの出汁事情

いつもはズボラして顆粒のダシの素を使うが、ときには煮干で出汁をとることがある。この作業は楽しい。単純作業の歓びと、モノをこしらえる嬉しさが、ささやかながら味わえる。 頭をはずし、背中から爪で割って赤黒い腹ワタを取り除く。煮るとヒラヒラ浮いてしまう余計な皮の部分をきれいに掃除すると、残るのは、言わば “イワシ節” である。 わ…
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昼酒は成り行きまかせーー松前漬、テキトウ煮、ミート・スパゲチ

梅見からクタクタで戻って昼の一酌、今日はまず松前漬で。まずひと口やらないことには、献立が、作るべき料理が思いつかないのだ。 付き出しの味わいと感触から次の料理を考え、それを台所でこしらえながら冷蔵庫や乾物カゴの様子を覗いてその次の展開を思い、酔い具合、腹の加減をあわせた複雑な多元一次方程式を解くように肴をこしらえるのが慣わ…
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うどんと蕎麦、オレ流ーー簡単、美味い、ムダもなく

このところ、きざみうどんばかり食べているかもしれない。ほぼ一日おき。しみじみ美味いと思いながら啜っている。出汁の旨みとそれを含んだ油揚げの舌ざわりと油気、そして逆につゆにしみ出す油揚げの滋味。トシのせいだろうか、薄口の出汁のかった味が落ち着く。 本場関西のそれは知らない。道頓堀、うどんの老舗「今井」。上品な、しかしさほど値…
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独酌060906 夏野菜は暑いうちに――ナスの味噌炒め

終日静かに雨が降っていたと思ったら、夕暮れ時は一転、涼気が秋を呼んできた。暑さにヘタりこんでいた身体は、俄然、よみがえる。窓外の虫たちはいよいよ鳴き声が高い。蝉は鳴りをひそめた。 こうした夕方は、このところのようなダラけた、間に合わせの、献立ともいえないものではないおかずを作りたい。夏も終わる。いまのうちに茄子やピーマンを食べてお…
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虫の声、涼風とともに

夜中に目を覚ます。いつものことだが……。辛いとも思わない。むしろ、自由にできる時間ができたことを喜ぶ。 しばらくは寝台に横たわって、なぜか金魚釣りの夢とうつつと半分半分うつらうつらとし、やがて、窓からの微かな涼風とともにながれてくる虫の声を聞き分けようとする。少し離れた川岸の方からはエンマコオロギか、コロコロ、コロコロリーと力強く…
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二日酔い後の食事顛末――大根づくしの朝

一般のサラリーマン諸氏に遅れて、しかし、より長い夏休みも終わろうとする週末。前々夜、前夜と続く深酒で疲れきり、息も絶え絶えにマグロのごとくベッドに横たわっていると、来客のブザー。土曜の朝十時。 「誰だよ、こんな日に……」と出てみると旧友だった。「何にもできないぞ。特に酒はダメだ」とことわって迎え入れる。 「すまんが俺…
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独酌060823 トマト煮込みは蒸し煮から

たまには手の込んだものを作ろう。と思っても、そこはズボラな独酌子のこと、手数は最小限で、簡単である。しかも旨い(と思う)。 豚肉と野菜のトマト煮。主材料、例のごとく豚肉の切り落とし、ナス、タマネギ、ピーマンそしてトマトの缶詰。 まず豚肉の下ごしらえ。炒めて、塩コショウ、以上。皿にとり分けておく。炒める加減は、肉自体が含んでい…
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独酌060816――簡単、豚肉しょうが焼き

くたびれてはいたが、なんとかマトモなものをたべなくちゃ、と気を保って調理を始めた。 それにしても野菜が高い。きょうはモヤシしか買えなかった。キュウリ三本198円、ピーマン一袋158円。百円を超える野菜は買う気になれない。 ひじきが冷蔵庫に入れられたままになっている。はやく煮なければ……。 ニンジンも、二週間ほど調理台の…
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疲労――三十分横たわれば……

深更二時に目を覚まし、そのまま夜明けを迎え、働き、帰宅して風呂を浴び、飯をこしらえ、夜まで生活を続けるのは辛い。 夜九時。食事の後片付けを辛うじて済ませ、ゴミの始末をすると、もう、身体も心も動くことを拒絶する。もうろうとし、足取りは限りなく重い。こんなときは、横たわるしかない。 しかし、食後の抗うつ剤を呑んで間もないので、続…
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夕暮れに――蜩の声

机に向かっての作業に倦みつかれてベランダに出た。 作業に取りかかるときはまだ陽射しは厳しく、カーテンをひいた上に冷房をつけていたのに、部屋を出ると、もう涼風が吹きわたり、夕闇が迫っていた。 サカサカと鳴くのはクマゼミだろうか。昔は聞かなかった声だ。自動車の音、軽バイクの音、大排気量のバイクのドスドスという音。その他、街の雑多…
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娘から着信あり。宴の果てに

気が付くと、軽い二日酔いの朝だった。起きようとしても、身体がベッドに引き戻される。無理はすまい。日曜日であることを確認して、安心し、またしばらく寝込む。――そんなことを何度か繰り返してから、十時過ぎにベッドを離れた。 携帯電話の「着信あり」のランプが点滅している。昨夕18時23分に、別れて暮らしている娘から電話があったようだった。…
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つげ義春『退屈な部屋』――隠居の愉しみ

その漫画はこれまでも目にしたことがあった。 妻と住んでいるぼろアパートから自転車で十分もしたところに、元は女郎屋だった家の一室を、主人公が借りている。畳一枚分の寝台と、丸窓の下の椅子とも台ともつかぬものしかない部屋。窓の外にはヒマワリが咲いている。彼はそこで何をするでもなく、ゴロゴロと昼寝したり、ぼんやり煙草を吸って時間をやり過ご…
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「空」を想う

小鳥の声に目を覚ました。昨夜の問題は解けない。 ……。 早い夕方。中華料理店で椎茸炒麺を注文して、キープしていた焼酎を出させ、しばらくの時を過ごした。腹が減っていたわけでもなく、酒が飲みたいわけでもなかった。 おかげで、晩飯を作りはぐれた。見るべきテレビもない。 独り暮らすことの寂しさのようなものを前にして、時が…
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空白の日――つげ義春を読みながら

なすことなく一日がすぎてゆく……。 目に映るもの。その微かな刺激に誘発されて身体を動かす。己のかすかな欲望を増幅させて何事かをする。その連続。 ヒトとして最低限のことしかできない。食欲がないので朝食は牛乳でゴマカシ、抗うつ剤を飲む。手洗いに行く、水を流す。どれほどの時が経ったか、ベッドに横たわっていた。こんどは腹が減ってきた…
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独酌060630 玉葱、ピーマン、豆腐に竹輪

われながら、いつも簡単な料理ばかり作っていて呆れてしまう。ま、しかたがない。料理なんて、素材の旨さと加熱・味付けの上手さ、それに経費の安さと作り方の簡易さの最大公約数だと割りきっているのである。ましてや、独居中年サラリーマンの“自作自食”なのだから……。 本日の献立。まず、タマネギとピーマンの炒め物、ソースとケチャップ味。…
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涼風――梅雨の晴れ間

夜も更けてきた。思い出したように、窓から涼しい風がかすかに流れてくる。 梅雨に入って久しぶりに暑かったこの日、力なく勤めを早帰りしての午後、寝台のある部屋の日当たりを避けて、居間の床に転がって寝ている間、風はそよともしなかったのだが……。 鹿児島の友からは暑くて眠れない夜が続くとの便り。 蛍光スタンドの明りだけ…
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独酌060626――厚揚げステーキを食べ、よみがえる

外に出ると雨の音がしていた。静かだ。降り始めるともなく降っていた。深い疲れから回復していた。もう、何でもできる。 空腹で帰宅し、料理にとりかかった。冷蔵庫の中も乏しくなっている。一週間食べ続けてもまだある小松菜を片付けなければならない。キャベツは昼の弁当で食った。タンパク質……豆腐、厚揚げ、納豆、シュウマイ(既製品)。頭の…
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独酌060622 さんま蒲焼缶詰を使う

独り者は、時間の余裕があるようで、ない。家に帰ればまずシャワーを浴びたいし、洗濯物も取り込んでたたまなくてはならず、そうすればタバコを一服したくもなり、晩飯のしたくに取りかかるまでがタイヘン。 そこで一計を案じた。独居先輩諸兄はすでに活用されているだろうが、魚介類の缶詰。これをつかって、野菜との簡単な煮物にするのである。例えば今夕…
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独酌060612――野菜は皮をむかずに食べよう!――

友が来るという。小宴の用意をせねばならないが、ヤル気がない。簡単に済ませよう。食料の在庫も底をつこうとしているし……。 まずシイタケの煮物。ぐうぜん、常備菜用に干しシイタケを前夜から大量に水で戻していたので、ふつう(!?)に煮る。一口大に切り分けた材料にひたひたの量の戻し汁。少しダシの素を足し、砂糖適量、酒、適当にいれて中火にかけ…
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紫陽花の頃

友が去って後、明りのない部屋に“What a Wonderful World”が静かに流れる。ぽっかり空いた家の中にわたし独り取り残されて。 雨の一日、このまま暮れるか……。朝も昼も夕方もずっとこの薄ボンヤリとした空だった。時おり思い出したように雨が落ちてくる。 庭にそれが植えてあれば、飽かず眺めるだ…
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独酌060607 日本酒サワーで又もやヒジキ

きつい一日だった。癒すには、酒と、その前の肴つくりという作業がいちばん。 肉をまとめ買いしてきた。豚挽き200グラム210円と豚肩肉薄切り同量同値段は、街中の古い肉屋で。老爺一人で切り盛りしている。挽肉は、店頭に出しているのは脂身が多いからといって、新たに挽いてくれたのがありがたい。もう、この店以外で挽肉を買うことはないだろう。横…
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ヒジキの変わり煮

つましい食事の中にも楽しみはある。以前、何かの本で「貧、楽と為す」という言葉を目にした気がする。それは見つからないが、いまウェブを検索したら、 「楽しみは貧しきにあり梅の花」という句が挙がってきた。負け惜しみ、と笑わば笑われよ。 http://wageiidiom.cocolog-nifty.com/takmat/cat324965…
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肥料――ポトスとコーヒーの木の葉、生まれ変わる

前に住んでいた家の机の上には貧弱なポトスの鉢があり、ただ置いて水だけをやっていた。その鉢を買い求めたのか、それとも、芽を挿したものかすら忘れている。普通は液体肥料をやるのだろうが、面倒なので放って置いた。冬の間は葉も蔓も成長することがないだろうから、ということで。蔓を刈りつめ、春になったら新しい芽が出てくることを、漠然と期待して、それき…
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独居して

日の出前、四時に目がさめる。外はもう明るい。爽やか。寝たのは十一時半。これで充分に睡眠はとれていて、不足は感じない。 窓を開け、ひんやりとして清新な空気を迎え入れれば、同時に鳥の鳴き声も飛びこんできて、かしましいほど。車の音は遠い。 昨日、精神科の診療所に赴くことができず、睡眠薬が足りなくなった。半量でなんとか眠りに入ってい…
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