いやはや、こちらがSOSーー横浜大倉山の梅見に行けず、爺さん二人痛む

梅園に行く途中、図書館にある「再利用コーナー」に古本を置いてこようと出かけたまではよかった。

図書館近くのコンビニ入り口に爺さまがへたりこみ、若い店員が抱き上げようと苦労している。

手伝ううちに、こちらの腰が抜けてしまった。ほとんどギックリ腰の再発という状態で。

すぐ近所に一人暮らししているというので、あんパンやヨーグルトの入った買い物袋を預かり、こちらも覚束ない足取りで見守りながらついて行く。また倒れられたら、周りに助けを乞うことしかできない老人二人。

休み休み歩く途中で聞けば、正月に室内で転び、股の筋肉を痛めたが、歩くのが辛いので医者にも行けぬまま寝たきりだという。食も細くなり、力が入らない。

「情けねぇ、情けねぇ、まだ七十になったばかりなのに」と水っぱなを拭う余裕もなく繰り返す。細面で優しい目つき。

コンビニ店から百メートルも離れていないアパートまで、幾度も立ったまま休憩しながら、どれほどかかったことか。

二階建てアパートの一階というので、まずは安心した。何とか戸口までは無事そうだ。上り階段で何かあったら、とても対処できない。

扉を開けると、六畳一間と流しに風呂。部屋は南向きだが、雨戸を閉めたままで、暖房を入れている様子もない。ここで布団にくるまったまま日を送っているご同輩の境涯は、暮しぶりに差はあっても、三つ年下のこちらと大して変わらない。

別れぎわ、互いに名乗ったあと、こちらの電話番号を伝えて、何かあったら呼んでくれ、できるだけのことはするからと伝えたものの、電話は使っていないという。ではまた様子を見にくるからと言っても、起きて鍵を開けられないだろうという。万事休す。

それから半日。こちらもあの爺さま同様に寝たきりの状態となってしまった。寝返りもできない。そもそも、立った状態から寝床に横たわるのが一番辛いのだ。休みがあけたら按摩さんのところに何とかして行かねば……。それまではコルセットでごまかそう。

じい様については、按摩さんに我が身を落ち着けてもらってから、区役所に相談に行くことにしよう。高齢者支援の担当窓口があるようだから。あのままでは死んでしまう。ーーうつ伏せになってベッドに倒れこみ、身動きがとれぬまま途方に暮れる我が身の先々を見やる思い。

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(なお、写真の梅は二年前に見たものです。きょうは爺さまと別れ、図書館の用をかろうじて済ませたあと梅園に向かったものの、停留所二つ分歩いたところで動けなくなり、あきらめて家に戻ったので)

「大倉山梅林、再訪。今年の梅は見納めか……」
https://kogatak.at.webry.info/201602/article_6.html



〈後記〉
連休明けに区役所の老人福祉担当窓口を訪ねて事情を伝えると、幸いなことに親身に聴き取ってくれた。彼の住う地区の担当員がすぐに出張ってくれるというので、アパートに案内した。頼りがいありそうな三十代の男性だった。こちらは按摩治療の帰りですでにくたびれていたが、なんとかその足取りについて行く。

アパートの近所にある介護サービス団体の方も加わって、このたびのケガや日常生活、また家庭の状況を確認したうえで、結局は早々に入院する運びとなった。た易い話ではなかった。

当人は人さまに迷惑をかけたくないと、しきりに辞退する。とはいえ老人特有の意固地ではなく、あくまで遠慮の気持ちと見たので、意を尽くして説得し、時には強い言葉で脅しながら、ようやく同意を得たのであった。

これを綴っている今、おそらく救急車でいずれかの病院に運ばれていることだろう。

ーー皆と別れて一人、久しぶりの “真剣な仕事” 後の高揚のままでは帰宅することもならず、というか、それを口実に、何度か通った蕎麦屋で一酌し、まずは落ち着くのだった。

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