ゲストハウスは国の文化財。木の艶に開眼ーー現実逃避行、東伊豆 3

「今夜どこか安く泊まれるところはないか、伊東か熱海に」と、下田駅近くにあるスーパー中庭のベンチでナムル4種詰めとパックご飯、それに缶酎ハイの朝昼兼用飯を食べながら検索したところ、伊東のゲストハウスで共用の和室に3千円くらいで泊まれるとわかりました。予約終了が12時10分。

雑魚寝には慣れています。歩きの大会の時など、体育館にずらりと敷き並べられた布団一枚分の広さが自分の城だったものです。埼玉の東松山や長野の飯田には幾度泊まり込んだことか。

河津に途中下車して桜を一巡り見物し、電車で伊東に向かう道すがら、あらためて予約確定書を読むと、最後の方に「ドミトリー(共用部屋)の使用は16~50歳」とあり、参りました。「年寄りはダメよ」というわけです。予約を入れるとき、そのような条件は書いていなかったか、気づかなかった……。年寄りは普通はそういうところを希望しないということなのでしょう。

途中駅で電車の交換待ちの間、宿に電話を入れてみると、ちょうど狭い個室が空いていて、料金は6千ほどというので、頼むことにしました。

「ケイズハウス伊東温泉」https://kshouse.jp/ito-j/index.html

百年の歴史と由来、隣接する同様の元老舗温泉旅館「東海館」との関係はよくわかりません。古い館内案内図によると三階につなぎ廊下があるようでしたが、非常通路なのでしょうか。

それはともかく、長い歳月を経た旅館の建物には深く感じ入ってしまいました。本来の旅館業務を行っているなら、こちらのような貧乏人はとうてい泊まれません。一泊二食付きなら2万円は下らないでしょう。

極めて良質の木材そのものの魅力の上に、大工、建具師の技、そして百年に亘って磨き立てられてすでに美術品といっておかしくない天井や床、柱、板扉、障子の格子などの作りと奥深い艶には、心底惚れてしまいます。

また半地下式の浴室では、もったいないほどに常時、源泉が溢れています。毎分100リットル湧出するのだと。3、4回入浴して毎度独り占め。板壁と天井ばかりか桶も腰掛も同じ材料で、塗りものなのかどうか、赤褐色に沈んだ光沢で、しかも天井から冷たい雫が滴ることもないのには、感嘆してしまうのでした。

今度伊豆に出向くときにには必ず立ち寄ることでしょう。泊まれなければ温泉だけでも。

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