下田は夕暮れーー現実逃避行、東伊豆 1

何やかやと面白くもないことが続いたので、一段落したところで伊豆に逃げ出すこととなった。

ボケの連続で、傍目から見ればさんざんな旅ではあったが、当人は呑気なもので、行き当たりばったり、出たとこ勝負の一日一日が過ぎてゆくのだった。

いかに間抜けであったか……。その一つ。「東伊豆フリーきっぷ」とやらを使って伊東と下田の間が乗降自由、往復もかなり割安で行けるはずが、出発当日に購入することができないと分かったのは、前日の夜十時に宿を予約したあとであった。はじめは軽く一泊二日のつもりでいたのが、結局はずるずると居続けることとなるのだった。

靴下は毎晩、片方をどこかに置き忘れ、何日か後には左右異なる色の靴下で帰宅することになる。

挙げ句の果てに自宅の鍵を初日の宿に置き忘れていた。宿から知らせてくれた留守番電話を確認していなかったため、着払いの宅配便が本宅に届くまで、横浜の港近くのホテル、また本宅の妻の元にそれぞれ一晩ずつ泊まることとなり、余分な時間とカネを使ってしまった。とはいえその分、様々な風物、光景、人々の暮らし、食べ物に出会えた訳ではあるが。

ーー。

二晩目にお世話になった伊東のゲストハウスから深夜、友人たちに送った Facebook には、次のようにあった。

「きのうから伊豆に逃避しています。

米びつが底をついても五キロの米袋を持ち運びできぬ腰の状態で、二キロのは割高で買う気がしない、麺類を食べ飽きたーーというのは言い訳みたいなもので、ほんとうはメシを作る気がしなくなって、放浪癖が出たまでのことです。

下田の街なかをうろうろの昨日。雨の降り始めを気にしながら河津桜見物の今日。いずれも大して歩いたわけでもなく、12千歩ほどで足が止まっています。

その昔、下田の市街から少し離れたホテルで朝から深夜まで一週間缶詰の研修があって、宿題を早々に片付けては夜な夜な街に通っていた頃の脚力や今いずこ。もう、そのホテルまで歩いていけるかどうかもあやしいのです、情けなや」

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