会津柳津の朝ーー06:33/07:23 宿の窓から

一夜お世話になった「つきみが丘町民センター」の泊り客は十人ほど。

夕方には近在の方々が温泉に来られる。愛くるしい幼女と共に寡黙で真面目そうな父親がいた。「ふつうは嫁さんの方についていくんじゃないのか?」と訝っていたが、あとで玄関付近で落ち合っているのに出会ったら、奥方は二人目を身ごもっておられた。この地での着実な暮らしを、好き勝手に過ごしてきた我が身と比べて思うのだった。

晩飯の後、行程の長かった一日にくたびれたか、ビールの酔いか、ひと眠りしたあと、前の日の記録つけにかかってしばらく。夜明けまでまた寝ようとしたが、あまりの寒さのため浴場に向かった。真夜中に暖房を入れ続けにするのも気が引けたので。

着替え場の電燈だけを点けて、ひとりゆっくりと湯に浸かっていた。満月から三日ほど経た月が西の空にあった。月明かりだけが風流でよかったのだが、もし眠れぬご同輩でも入って来られれば、さぞ驚かれるであろうと遠慮した。

6時33分、日の出直後。部屋のガラス戸を少し開け、凍える大気に閉口しながらも、薄墨色の景色に見とれる。なんとか見えたままに写しとろうとするのだが、うまくいかない。濃淡を強調すれば見映えはよいのだろうが、なぜこの朝はそういう気分ではなかった。

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そして一時間後。驚きの雪晴れ。まさに目を見張ってしまった。写すのがもったいないとすら思われ、畏れ多く。謹んで写す。

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墨の世界から青空までのこ間に何をしていたか、それからひと月経とうとしている今となっては覚えてもいず、記録を見返しても書いていない。大方、寝転がってテレビを眺めてうつらうつらしていたのだろう。







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