いま沖縄で 8 ――県知事選「そして今は」;台湾を見よ!

「そして今は」。沖縄県知事選の結果に対する率直な思いだ。原曲はジルベール・ベコーの“Et Maintenant”だが、英語版では“What Now My Love”。歌い出しが、“What now my love. Now that you left me. ”。
(原曲:https://www.youtube.com/watch?v=Ny1X6sgPTZ8
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沖縄はどこへ行こうとしているのか。「勝手にしろ」と言い捨てたくもなる。

香港、台湾、沖縄はつながっている。さらに小笠原とても。人はなぜこれを見ようとしないのか、歯がゆい思いは絶えない。

沖縄県知事選で仲井真氏の敗北は予想されていた。それが現実のものとなった。

沖縄の方々の「民意」なるものに失望を禁じ得ない。あなたがたにとって、「現実」とは何なのか。この文末に櫻井よし子氏の一文を転載させていただいた。論調はさておき、具体的な数字と翁長・仲井間両氏の主張が端的に分りやすく挙げられている。この現実にもかかわらず、人々の多くは「夢」に票を投じた。

宮古島出身のアナウンサーが、たしかこんなことを言っていたような気がする。「沖縄の人は“風”に流されるんです」。嗚呼……。

いっぽう台湾。その「民主主義」の成熟度はどうだ。選挙で意思を表すことに長けている。というか、理性的だ。道理を通した。

台湾の人々は「一国二制度」という欺瞞の現実、いわば中国の横暴を昨今の香港に見て、冷静に投票し、中国べったりの馬英九総統を追いやった。

「おまえは本当の現実を知らない。中国の人々の本当に思っていることを知らずにマスコミに流されて何とする」と言う人もいるにちがいない。さよう、わたくしは今の中国には行きたくないから、生の声を聴けない。だから、マスコミで流れる言葉からできるだけ事実に近いと思われるものを引き出して物事を考えているつもりだ。中国の事情に限らず、香港の問題も沖縄の県知事選挙も、報道の“骨”だけを選ぼうとしている。

小笠原への中国漁船の侵入は、サンゴ密漁が問題なのではない。連中が日本の領海またはその周辺に「停泊」している違法性と、我が国のそれへの対処方法の無さに目を向けなければならないのに……。

それでも未練がましく、年が明けたら那覇に少し滞在しようとしている。牧志の市場から程近いところに、新しい滞在型ホテルができて、調理場つきで一泊5,400円。

期待は外れたが、恋うる気持ちは変わらないので。
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<以下、引用>
2014.11.29 (土)
櫻井よし子「 民意の成長が果たせなかった沖縄県知事選現職敗北の“失望” 」
『週刊ダイヤモンド』 2014年11月29日号
新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1061 

沖縄県知事選挙は自民党支持の現職、仲井眞弘多氏が対立候補の翁長雄志氏に10万票の大差で敗北した。私は今回の知事選にとりわけ注目していた。なぜなら、沖縄で今回の仲井眞氏ほど鮮明に基地問題を真正面に掲げて前向きに闘った候補者はかつていなかったと思うからだ。仲井眞氏が勝利すれば、それは沖縄の民意の成長の証しであり、そこから新しい可能性が生まれると感じていた。

だが結果は仲井眞氏の大敗北だった。争点は言うまでもなく、普天間飛行場を沖縄本島北部の辺野古に移設するか否かだった。当選した翁長氏は「辺野古に新たな基地は造らせない」と、次の点を強調した。

・住民の意思を無視して辺野古に新たな基地は造らせない。沖縄県民の自己決定権と尊厳を尊重せよ。
・安倍政権の威勢のいい前のめりな言葉で尖閣問題を解決しようとすれば将来に禍根を残す。安倍晋三首相は平和外交と国際法にのっとって解決せよ。
・基地の負担軽減が大事だ。

私は選挙の熱い風が吹く沖縄に二度、足を運び取材をしたのだが、翁長氏の主張が矛盾だらけであることは明白だった。その矛盾を明確に指摘していたのは仲井眞陣営だった。

翁長氏の主張に対して仲井眞氏は、具体的に反論していた。まず、基地負担軽減のために、普天間から辺野古に移すのだとの主張だ。普天間飛行場の広さは480ヘクタールだが、辺野古の飛行場はその約3分の1の面積になる。普天間からの移設をきっかけに米軍再編成が進み、嘉手納以南の基地全て、総面積約1000ヘクタールが返還される。北部訓練場の一部も返還され、沖縄県民の手に戻される基地面積は5000ヘクタールに上る。これこそ、沖縄県民の基地負担を軽減する道だと、仲井眞氏は主張した。

だが、翁長氏はひたすら、「辺野古に新たな基地は造らせない」「本土は沖縄を犠牲にし続けている」と言うばかりだった。

辺野古への移転を許さないのであれば、普天間はどうするのか。普天間に飛行場ができた後、付近には次々に住宅や学校が建てられた。いま同飛行場の周囲には住宅が密集し、向かい側には小学校もある。普天間は世界一危険な飛行場だ。だからこそ、一日も早く移設しなければならない。

翁長氏はその具体策は何も示さない。基地負担の軽減策も示さない。

翁長氏は尖閣諸島の問題について安倍首相が「威勢のいい前のめりな言葉で解決しようとする」とも非難するが、前のめりで尖閣諸島周辺海域に侵入し続けているのは中国である。日本政府でも安倍首相でもない。

翁長氏は、平和外交と国際法にのっとって尖閣問題を解決しろとも安倍首相に要求するが、お門違いだ。その言葉は中国に向けるべきである。中国こそ、日本のみならず東南アジア諸国など全ての国と平和裏に問題を解決しなければならない。国際法を無視して他国の領土・領海、権益を侵す行動を慎まなければならないのは中国である。

本当に基地を減らし、中国に対処できるのはどちらの候補者か。答えは明らかに仲井眞氏だった。尖閣の海を守れるのも仲井眞氏だった。そのことに沖縄県民は気付くだろうか。中国の脅威が顕著な沖縄で、県民がその事実を直視すれば、仲井眞氏は勝てるはずだと私は考えた。

だが仲井眞氏を支持した有権者は約26万人、他方、36万人が翁長氏に票を投じた。非合理的主張を展開するばかりの翁長氏はかつて自民党県連の幹事長でありながら、今回は共産党や社民党と組んだ。そんな人物の主張が支持されたのだ。

沖縄で取材中に聞いた言葉が胸に残っている。「基地問題に主体的に取り組もうとする仲井眞陣営が勝てば、それはわれわれ県民の成就の証しです」。結果は逆、返す返すも残念だ。




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