喰欲ドラマ「孤独のグルメ」第8 話:一人焼肉――川崎でつぶやく


客を羽田に送った後、今日は予定がない。

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主人公・井之頭はこの京浜工業地帯が好きらしい。「グッときてしまう」。

彼のつぶやきを記そう。この番組、そもそもが一人称ドラマだ。

「何を食おうか」――いつもの始まり。

「巨人の内臓がむき出しになっている。超胃袋だ」

「ここはやはり焼肉だろう」

川崎の街から八丁畷にかけて、焼肉屋を探し回り、果てはまた迷い、ようやく、先刻は混んでいて入れなかった焼肉屋「つるや」にたどり着く。

お通しとして千切りキャベツが出て、珍しくも、辛味噌などではなく (どんな味かはわからないが) ドレッシングがかかっている。「これはいいぞ。このドレッシングはすごいかもしれない」

カルビ、ハラミ、コプチャン、ライス、キムチ、ウーロン茶――「第一弾としてはこんなものかな」

「それにしてもこの“お預け感”は、まるで拷問だな」と、皿を待つ間。

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客の出入りがある。こちらは肉を焼き、飯にのせ、また、キャベツとともに頬張り続ける。

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「みんな孤独だ」

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そのカルビの、いかにも肉らしい感じ。内臓は油こくなく、口に含むとサラリとしている。興奮してドシドシ焼き始める。あせってはいけない。「ニンニクを投入して変化をつけ、心を落ち着かせるんだ」

「いい。永遠に肉を食べ続けられる気がする」

「よし、第二弾、いくか。定番で行くか、珍しいので攻めるか」

「(そうだ、看板にあった)ジンギスカン。チャンジャ。あ、それとシビレ」

キャベツの中盛りを頼むが、量が多いからと小に変えた。

そしてジンギスカン。「これは焼き肉とはまた違う世界だ。こういう展開もアリだった……」

燃えてきた。「人間火力発電所になった感じ」

肉を焼くのに夢中になっている間に、キャベツを焦がしてしまった。「しまった。兵隊を犬死させてしまった気分だ。申し訳ない。失敗の味は、ほろ苦い」。そのみじめな感じに同情。

それにしても満腹。満足。「いい汗かいた」

「やっぱり焼肉は工場の町・川崎がよく似合う。男は、見た目とかおしゃれとかを取り払ったが、本質的には工場なんじゃないかな」

あのキャベツを食べに行きたい。中盛りのやつを。




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